BOSSの出生
1956年、W家の長男として、熊本県、炭坑の町として有名だった荒尾に生まれる。
生後3週間、皮肉にも跡取り誕生を祝うパーティ後、自宅敷地内の池で父親が事故死。結果、幼少時代の彼はまさに映画のような数奇な運命を辿ることになる。
その生い立ちにふさわしく、少年時代は番長街道をひた走るも、生来の美意識がいつのまにか不良根性をたたき潰し「かっこいい大人」への道を歩き始める。
不良ながらも、少年時代からスポーツ、音楽、ファッション、デザインなど多岐にわたり稀に見るマルチな才能を発揮していた彼は、好きなことだけをひたすら追求するために、愛すべき小さな自分の城としてキャバレロクラブを始めることになる。
キャバレロクラブを経営する傍ら、いろいろな仕事をこなしている。BOSSは独学の人であり、資格も師匠も何もないが、その仕事は大方の予想を裏切り、サイドビジネスの域を遥かに超えたプロの仕事である。
その1. 店舗デザイン
類稀なる美的センスが、豊富な知識と物への執着心との相乗効果により、キャバレロをはじめ数々の店をつくり出す。設計、内装だけでなく、大工仕事も自らこなす。またメニューやグラス、備品に至るまで、そのプロデュースは徹底している。実際に店に立つ人間として、使いやすさ、手入れのしやすさを知り尽くしているため、照明の場所、カウンターの高さ、収納など、すべてをお客の立場・お店の立場両方から提案できるのが他のデザイナーとの大きな違いだ。
これから店を創る、あるいは改装する予定のある方は、ぜひご相談ください。ただし、BOSSのスタイルを理解し、工期にこだわらず、お金に糸目をつけない方(?)に限ります。
代表作
10代の頃から、キャット・スティーブンス、ジェームス・テーラー等に影響を受け、シンガーソングライターとして活動を始める。80年代に入り、ケニー・ランキン、マイケル・フランクス等のAORを中心にライブ活動。同時に、CM音楽などの作曲、アレンジに携わる。
現在はB.C.Q.のヴォーカル&ギタリストとしてボサノヴァの名手。キャバレロはじめ市内ライブハウスを中心に演奏活動をしている。(最近ではパーカッショニストとしても活躍。)
ライブハウスや各種パーティでの演奏だけでなく、作曲、アレンジ、イベント全体の音楽プロデュースもこなす。最近やってみたいことの一つに、ミュージシャンのCD製作 / プロデュースがあるらしい。
過去の仕事
BOSSの職歴は彼のヴァンジャケットからファッション業界で始まる。以来、お金も時間もかけてあらゆるファッションを体験した後、自身は現在のブラックを基調にしたシンプル&シックなスタイルに落ち着くものの、スタイリストとしては、服はもちろん、靴、帽子、バッグに至るまで、その人に似合う物を見つける選択眼は確かである。
「こんなものが欲しい」「こんな時どんな服を来ていけばいいか」BOSSに相談すれば間違いない。
BOSSは基本的に門外不出のレシピを信じない。「レシピは常にオープンであるべきだ。同じレシピでも、つくる人が違えば味が違う。料理はセンスだ。」という信条のとおり、BOSSの料理は絶品だ。料理の学校を出たわけではないが、食べることに対する飽くなき好奇心と探究心が、独学でプロとしての知識と腕を培った。現在は、ギタリストとして指をケガすることが許されないため、厨房での仕事は自粛し、すべてをヒロポンに託しているが、特別な時には今でもBOSS自身が腕をふるう。バーテンダーとしても、もちろん姿勢は同じである。